サンヨー ファンコイルユニットのメンテナンス
旧型式の機械を改装・改造してスペック向上や省電力化などを図り新型式にする「アップサイクル」
当社の工場では主に水冷式の空調を採用しています。地下水を利用した空調は夏は涼しく冬暖かいという特長があります。空冷式のエアコンと違って人体に優しい自然な風を作り出します。
電気代も極めて経済的で、動力の揚水ポンプとファンコイルの扇風機の分で済みます。
湿気は取れませんので家庭用エアコンと併用します。地球沸騰化の、建物が木造・土壁なのでこのような非力でも何とか凌げております。
モーターの修理
サンヨーファンクーラーは多層コイルです。物が良いのでなかなか手放せません。オリジナルのモーターは、軸受にボールメタルが使用されています。それが摩耗すると回りません。軸受をベアリングに改造しましたがシャフトまで摩耗していたためガタつきがあります。
モーターはアーマチャがダメになってしまって異常発熱するモーター。これは製品寿命です。
代替えに有圧換気扇というアイデア
そこでファンモータの代替えとして工場扇や車用ラジエターファンを利用する方法を考えましたが、電源や回転制御をどうするか、なかなかよい答えが見つかりません。
ある日ふと有圧換気扇を使う事を思いつきました。
倉庫や工場に使われている換気用の大きなものです。
既存のファンコイルの筐体に収まる丁度いいサイズの三菱電機製の機器冷却用有圧換気扇を見つけました。
35cmの鉄羽根で風圧があり、風速もインバータ制御可能です。
ファンシェラウド完成
板金工場に依頼したファンシェラウドが出来上がりました。
さっそく有圧換気扇を取り付けて具合を確認しました。
収まりもよくオリジナル同等の結果が得られました。
コントローラーの配線が済めば作業完了です。
稼働が楽しみです。
コントローラーセッティング完成
コントローラーでは3速切り替えが可能です。ファイコイルには4段階の風速切り替えスイッチが付いています。
オムロン社製のZENプログラムリレーを追加し4速制御することができました。
配線は当社製品「データ通信アダプター ADP4」に使用しているインターフェースケーブルを流用しました。
風速はコントローラーで任意の回転数に調整できます。操作や外観、そしては「弱弱」・「弱」・「中」・「強」の風速に応じてインジケーターの照度が変化するところも以前と変わりませいません。
2018年 酷夏
ヒートアイランド日本。セミはラジオ体操の時間より早起きで。日本各地で気温40度超え。プールの水もオーバーヒート。エアコンの馬力不足で買い替え需要増。この暑さ、なんとかして冷さなきゃ。そこでホースとスプリンクラーを準備して間接冷却水の排水を屋根から散水したところ14時以降の室温の上昇を抑える効果が
ところが…
冷却効果はあったものの、屋根にアカがついてしまいました。
つづく…